音楽学(musicology)

音楽学とは音楽を色々な角度から考察し、論文(音楽批評が多い)にまとめたりフィールドワーク(昆虫採集の様に音楽を集める)に行ったり、外国語の文献を翻訳したりと様々な分野に渡る学問です。
大きく分けて音楽社会学、音楽美学、比較音楽学のカテゴリーに分けられます。
音楽社会学は歴史や一般的な社会現象と音楽を結びつけて研究する学問で音楽に関するエッセイを書く時とても役に立ちます。演歌と戦後の日本社会、ビートルズVs平成のロックンローラー等,考えるとたくさんのテーマが出来そうです。
本屋さんに行くと沢山ありますね。

音楽美学は音楽に対する哲学の様なもので音楽批評の基礎をなす学問です。
読まなければいけない文献(外国語)が山ほどあり音楽学を目指す学生にとってなかなか手強い部分です。
古代ギリシャの音楽思想家ヨセフギオルディアーディスから19世紀末のハンスリックの音楽美学。そして現代の音楽思想家まで法律の判例の様に途絶える事なく文献が並びます。
音楽の本質とは何かを追求し文章で表現する学問です。
比較音楽学(民族音楽学-非西洋音楽)は一般的にヘテロフォニー(雅楽、ジャワのガムラン音楽等)を中心に音楽分析をしたり、フィールドワーク(ほとんど観光旅行)を行います。
ハンガリーの作曲家バルトークやコダーイの文献を多くの民族音楽学者が研究材料として使っています。ちなみにジャズは西洋音楽(クラシック音楽)とヘテロフォニーの混ざった音楽で音楽学者好みのジャンルではないでしょうか。
他にも西洋音楽史、音楽心理学、ポピュラー音楽史等の分野も音楽学の守備範囲です。
音楽学→音楽学者=音楽を文章で表現するスペシャリストでしょうか。
近年、音楽学を専攻する学生が減少しているのは少し残念です。

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